内田康夫「中央構造帯」

浅見光彦シリーズの一つである。

話は終戦直後の悲惨な事件からは始まる。過酷な労働で虐げられていた兵士達、上官の裏切りにより兵士達は反乱を起こした。それから何十年か過ぎ、康助という少年の目を通して、祖父とのこと、両親と祖母の飛行機事故のことが話の後を引き継いでいく。

やがて少年は大人になり、銀行員となる。そこには将門の椅子というものがあって、将門の首塚にお尻おむけると祟りがあると言う言い伝えがある。将門、そう平将門のことである。次々と起こる将門に関係する場所での殺人事件、やがて康助も巻き込まれていく。そこには若き日の祖父や仲間たちが次々と事件の渦中に巻き込まれていく。あの終戦直後の悲惨な思い出を引きずって。

この小説には銀行破綻、破綻からの銀行員の立ち上がり、銀行の裏切りが書かれている。まるであの事件のように。ひょんな事から事件にかかわった光彦がどのように解決していくかが見 物である。本当に将門の祟りというのはあるのだろうか。

(文/ののこ)

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