西村京太郎「十津川警部 ダブル誘拐」

3月3日、ひな祭りの日にその事件が起こった。事件とは誘拐事件だが、それはちょっと変わった誘拐事件である。同じ日に東京と小樽で、七歳の少女名前はいずれも「ミカ」といった。犯人からの身代金も一億五百万円と、一致した金額だった。

この事件は遠く離れた東京と北海道小樽、犯人は単独か、それとも複数か。明らかに関連があるとみた十津川警部と亀井刑事のコンビが、この事件に乗り出した。

ところが、第3第4と同じような誘拐事件が発生する。それらの事件も最初の被害者と同姓同名であり、同年齢である。二転三転と十津川警部以下、警察は犯人達に翻弄されながらも、事件の確信に近づいていく。

子供を思う親たちの気持ちを、そして犯人達がなぜこの事件を起したのか。この4人の「ミカ」はいったいどこに居るのだろうか。無事に両親の元に帰れるのだろうか。あなた自身の目で確かめてほしい。

(文/ののこ)

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