内田康夫「十三の冥府」

浅見光彦シリーズの一つ。

「なにわより じゅうさんまいり じゅうさんり もらいにのぼる  ちえもさまざま」

この謎の歌を海猫で有名な八戸蕪島でお遍路の女性とすれ違った神尾容子はふと、奇妙な記憶を呼び起こされた。ところが数日後そのお遍路の女性が殺される。場所は新郷村、ピラミッドにつながる道で。

ちょうどそのころ、光彦は古文書の真贋についての取材のために東北に向かっていた。

このピラミッド殺人事件のほかに、不可解な殺人事件がおこる。これも古文書に関係があるのか。アキハバキの神のたたりだと恐れおののく人たち。青森の地に謎めいた伝説、信仰。そしてこの歌がお遍路の女性と容子を結びつける何かがあるのだろうか。

光彦はこの不可解な事件をどう解決するかお手並み拝見といきたい。

(文/ののこ)

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