安東能明「強奪 箱根駅伝」

毎年1月2日から3日の二日間にかけて東京箱根間往復大学駅伝競走が行われる。東京読売新聞社前をスタートして、箱根の芦ノ湖を目指し、次の日はまた逆コースで戻ってくる。参加できる大学は約15大学である。

今回この小説は、この箱根駅伝の開催前の選手選びから話が始まる。そしてこの本に登場する大学は19大学及び学連選抜チームが加わっている。

ある日、神奈川大学の陸上部のマネージャ、水野有里が誘拐される。誘拐犯人はテレビ局にFAXを送信してきた。

「みずのはあずかった、かえしてほしかったら いかのもの きたる  はこねえきでんに さんかするな じんだい つるこうすけ」

ここから事件が発覚する。津留康介神奈川大学4年生、今回初めて箱根駅伝の選手に選ばれた。テレビ局、警察、そして大学の駆け引き。パソコンを利用し、今はやりのビデオチャットを利用した、犯罪。

はたして、警察は有里を救うことが出来るのだろうか。また、康介は箱根駅伝に参加して、走ることができるだろうか。事件はそのまま駅伝へと突入していく。手に汗を握る一品であると思う。

(文/ののこ)

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