森村誠一「エネミイ」

この物語はある学校での壮絶ないじめから話がはじまる。

大番長ストーム、子分の牙、死に神、サソリとあだ名される4人、そして彼らを操る卑弥呼と呼ばれる女生徒。そんな彼らが一人の少年を自殺に追い込んだ。少年の母は亡くなり、父は姿をけした。

それから年月が流れた。

家木路江は、製造工場を経営していた父が子飼いの従業員から大事な製品技術を盗まれ、借金苦のために自殺をした。矢沢寛は、恋人を拉致され暴行をうけて、ひき殺された。末次雅俊は、娘照美を暴走族の車にひかれ、半身不随の身体にされてしまった。星野友信は、5歳の娘を暴力団の抗争に巻き込まれ、津田という幹部の盾にされて撃たれて殺された。そしてそのことが原因で妻とも離婚をした。

そんな彼ら4人は、偶然はいった喫茶店「オアシス」で知り合い、復讐を誓い合った。

それから次々と起こる殺人事件。そして女性市長の誘拐。連続殺人事件が彼らの復讐なのか。それともまた犯人は別にいるのだろうか。

喫茶店オアシスへようこそ。

(文/ののこ)

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