牧村泉「邪光」

2002年度第3回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞した作品である。

猟奇的殺人を犯した新興宗教赤光宝霊会。教祖久江は邪光を放つ者は粛正しなければならないという会の教義に基づいて、大量殺人を犯し、逮捕された。そんなある日、主婦真琴が住むマンションに一人の少女が越してくる。彼女は久江の娘黎子だった。真琴はそんな彼女と親しくなる。

やがてマンションで黎子につらく当たった人たちが謎の死を迎えたり、 神経をやんだりしていく。そしてそこには黎子の姿が。

「赤光」と「邪光」

「赤光」、夢や希望、正義など晴れやかで前向きな光。

「邪光」、汚れきったどす黒いもの。邪悪なものである。

さて、黎子は天使だったのだろうか、それとも悪魔だったのだろうか。

また事件に巻き込まれた真琴の運命は。

(文/ののこ)

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