宗田理「新・ぼくらのいいじゃんか」

私がこのぼくらシリーズに出会ったのは「ぼくらの7日間戦争」からである。中学生たちが先生を相手に痛快なほど、知恵を絞り戦っていくその姿に、思わず、喝采をしてしまった。

そんな彼らもいつしか大人になった。この新ぼくらはまた、新しいドラマとして始まっていくわけだが、以前の主人公たちにおとらず、奇想天外な方法で大人達を舞い込んでいく。

子供と大人がお互いの利害関係を考え手を結び、市長やテレビ局まで巻き込み、工場閉鎖の危機で町がさびれる事、また楽しみにしていた文化祭の開催が危なくなってきたこと、その事で、市の復興大作戦を練り完成させた。

そして最後のシーン。これが題のいいじゃんか、に結びついてくる。「いいじゃんか、いいじゃんか」。最後に書かれた「人生って、不思議。それでもいいじゃんか」。

いまは悲しいことが多い世の中だけど、みんなで「いいじゃんか」そう歌いながら踊り明かせたらそれで楽しい気分で明日を迎えられるのではないだろうか。

(文/ののこ)

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