木谷恭介「三河高原鳳来峡殺人事件」

宮之原警部シリーズの一つ。友人に愛知の人がいるので、三河という言葉にひかれて読んでみた。

愛知にある湯谷温泉で事件が起こる。橋の上から一人の男性が突き落とされ死亡する。彼はカステラの包みを持っていたはずなのに、見つからない。

男性は元JHK(日本放送公社)に勤め、今はカルチャーセンターの理事長であった。彼の娘由岐は、父親の預金口座に七億二千万円もの残額があることを警察から知らされ驚く。

何故こんな高額な預金があり、何故父が殺されなければならなかったのか・・彼女は宮之原警部に捜査依頼をする。

この事件の背景に、地上デジタル放送にからむ巨大組織の陰謀と思惑が見え隠れする。

そういえば、地上デジタルが開始されはじめているし、そのうち地上波はこれに変わるというけど、そのためには新しいテレビの代え買いや、チューナーをつけなければ見られないとか。便利なのか・・この小説を読んでいて考えさせられてしまった。

(文/ののこ)

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