作者は「死都日本」で科学的根拠に基づいて圧倒的なスケールで書かれたこの小説で読者に反響を呼んだ。
さてこの「震災列島」は東海地震をシミュレーションしている。地質調査会社を経営している明石真人は、町内会長をしている父親善蔵と地震に巻き込まれることから始まる。
この小説にはこの親子の他に政治家、暴力団が出てくる。ある日、町内に暴力団事務所が越してくる。ここから事件が起こる。町内は嫌がらせをうけ、真人の娘は彼らに暴行され、そして自殺をする。
善蔵、真人親子は彼らにむかって復讐を誓う。それを決行する日は、東海地震が起き、それによって東南海地震も引き起こされ名古屋に津波が押し寄せる頃に決めたのだった。
はたして親子は復讐をすることが出来るのだろうか。その時日本はどうなっているのだろうか。
(文/ののこ)