五十嵐貴久「1985年の奇跡」

私はそのころちょうど子育ての真っ最中だった。さて、この本はちょうどその、まだ昭和と言われていた時代の高校生の話なのである。そのころちょうどテレビでは「夕焼けニャンニャン」という番組が盛んで、「おニャン子クラブ」というのがあって、今活躍している国生さゆりとか、工藤静香とかがいて、今で言う「モーニング娘。」みたいな感じだった。

さて、この主人公達高校生は弱小の野球部員なんだけれど、練習が嫌いでやる気がない。好きなのは、「おニャン子」のだれが好きだって張り合うだけ。

さて、そんな彼らの前に転校生が仲間に入ってくる。そんな彼をめぐり、色々な事が起こり、やがてバラバラだった野球部が一つにまとまり、1985年10月、対戦校強豪墨山高校との戦いに勝利をした。そして、現在仲間は色々な道に別れ進んでいる。

原作者五十嵐貴久はホラー小説「リカ」の原作者で、またそれと違った味合いのある作品だといえよう。

(文/ののこ)

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