【特別企画】連載小説「甘美に……」(2)
川島清は今日もぼんやり外を見ていた。40の働き盛りと言われる時期に働かず、風の音に耳を澄ましているとは、いい気なものだ。彼が一つやれることと言えば、絵を描くということだけだった。 少し前までデイサービスというのに通ってい…
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