小倉昌男という今は亡き人物がいる。簡単に言えば、『クロネコヤマトの宅急便』の生みの親である。
この人のことを知ったのは、ぼくが大学生の頃(2003年頃)だった。当時、経営学を学んでいたぼくは、そのときの担当教授からこの人がすごいから一度、本を読んでみてくださいと言われた。
晩年には、ヤマト福祉財団を設立して障害者が自立して働く場所作りに取り組んでいたそうだ。その様子について書かれたのが、「福祉を変える経営 障害者の月給一万円からの脱出」という本である。
大学生だったぼくは、この本にとても衝撃を受けた。一時期、すごく人に勧めていたこともあるくらいだ。
しかし、どうして障害者福祉に携わるようになったのか、謎が多いことも事実だった。
彼自身が書いた本にはプライベートも含めて具体的なことは書かれていなかったのだが、2016年に周辺を取材して出版された本「小倉昌男 祈りと経営: ヤマト「宅急便の父」が闘っていたもの」にすべての答えがあった。
よくここまで取材できたなと思ったし、小倉昌男関連本の中でも集大成と言える出来だった。
しかし、もしも今、彼が生きていたら現在のヤマト運輸についてどのような評価を下すのだろう。
- 参考:wikipedia
【元記事:B-Search NEWS No.1325】