2008.03.16.更新 / What's the News?

ウェブ詩集「唖風邪(a-fu)」
=〇七年度再構築版=

▼poetry:
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* * *

「言葉の錬金術」?たぶん違うな。言葉とは違う言葉、
失語の風邪を患った者の嘆き、―それが
唖風邪(あふう)

失語と多弁の狭間、甲虫の翅音(はねのね)を聴く
噛み込んでしまった我と汝の歯車を動かす為の"Bricolage"
此の行方の先に、ヒトは何を夢観る?

遊びではない遊び
からかいとは違うからかい
真面目ではない真面目
非AであるA

―問いの答えは、
其の可視化の中に在るのか?
吸い寄せられた虫が一匹
光の底に落ちていた


* * *

詩は、可視光に晒されて万人のものになる―

そこに書き留められ≪字面≫として物質化した表面を前に、 その書き手の想いが「伝わるか?/伝わらないか?」を問うのは野暮だ。 それは窒息に繋がる幻に過ぎない。詩はただ其処に差し出されて在る。

詩、それ自体に意味は無い。その効用が意味となる。 ゆえに表面の字面に、各々が様々な光を当ててその意味=効用を受け取るしかない。 言わば詩人とは言葉を組む「活字工」であり、言葉で猫の瞳を造る職人だ。 そこに何かを映し、何かを受け取るのは十人十色の万人の眼だ。

―これが詩の原理である。(そして詩人も又、
万人の中の一人である。)

つまり詩人は、卵を産んでも孵しはしない。
卵を孵し、其処に詩を創るのは
万人の眼である。

また詩は、分光器によってスペクトルから抜き出された特殊な単色光に当てて分析する必要は無い。 詩は、どこまでも自由に振る舞い、自由に受け取られる事を望む。 つまり詩は、自然光のもとで眺めればいい。


* * *

管理人/書き手・津森幸太郎 Koutarou Tsumori
koutaro_tsumori*ybb.ne.jp ※ * > @
メールの際は件名・頭に【唖風邪】とお付ください。
BBSは廃止しました。

1991年春より詩のようなものを書き始める。
2006年1月28日サイト「Web詩集唖風邪」公開々始。
2007年4月10日より再構築版開始(〜現在)。

再構築版開始にあたり以前の内容は全て破棄しました。 「poetry」収録の内容は以前公開したものを含め、主に2005年春〜2006年10月28日迄に書いたものを再構築し収録しています。 「唖風邪」の名の下に以後、新作を書く事はありません。 新しいものは次の詩集でまとめる予定です。

著作権は津森幸太郎にあります。リンクはご自由に。
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