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● 森村誠一

「エネミイ」(講談社)

この物語はある学校での壮絶ないじめから話がはじまる。

大番長ストーム、子分の牙、死に神、サソリとあだ名される4人、そして彼らを操る卑弥呼と呼ばれる女生徒。そんな彼らが一人の少年を自殺に追い込んだ。少年の母は亡くなり、父は姿をけした。

それから年月が流れた。

家木路江は、製造工場を経営していた父が子飼いの従業員から大事な製品技術を盗まれ、借金苦のために自殺をした。矢沢寛は、恋人を拉致され暴行をうけて、ひき殺された。末次雅俊は、娘照美を暴走族の車にひかれ、半身不随の身体にされてしまった。星野友信は、5歳の娘を暴力団の抗争に巻き込まれ、津田という幹部の盾にされて撃たれて殺された。そしてそのことが原因で妻とも離婚をした。

そんな彼ら4人は、偶然はいった喫茶店「オアシス」で知り合い、復讐を誓い合った。

それから次々と起こる殺人事件。そして女性市長の誘拐。連続殺人事件が彼らの復讐なのか。それともまた犯人は別にいるのだろうか。

喫茶店オアシスへようこそ。

(文/ののこ)

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「タクシー」(角川書店)

この小説は一人のタクシー運転手の奇妙な出来事が書かれている。タクシーの運転手と客は一期一会の出会いであると書かれている。

乗降する客に2度と会う確率は極めて低い。タクシーには個性はいらない。客もタクシーも互いに人生の破片をわずかに残すだけでもいいし、残さ なくてもよい。そのような考えの主人公蛭間のタクシーに一人の女性が乗り込む。彼女は刺されていた。蛭間に行き先をつげ、そのまま絶命する。そこから彼 の不思議な物語が始まる。

女性の死体をタクシーで運ぶ途中、一人の盲目の少女と出会う。彼女の母は亡くなり、少女を母の実家の祖父母のもとへ届けることになる。不思議なことに幽霊が常にタクシーに乗り合わせ、彼らを追う悪者の手から守っている。たとえ幽霊でもタクシーを利用すれば客であり、目的地まで届けるのが仕事でそれを果たそうとする、彼を幽霊たちは静かに見守っている。

この最初に死んだ女性は誰になぜ殺されたか・・無事少女を祖父母の元へ届けられるか。そして、警察は死んだ女性を殺した犯人を無事に見つけだすことが出来 るのか。

(文/ののこ)

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