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● 桐野夏生

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「I’m sorry,mama. 」(集英社)

角田美佐江と25歳年下の夫稔は以前、児童福祉施設「星の子学園」の保育士と生徒だった。夫婦は食事に出かけそこで一人の女と再会する。

そのことが二人の不幸につながり、やがて、その女に放火され殺される。 女の名は「アイ子」。やはり「星の子学園」にいたことがあった。自分の保身、欲望のために次々と殺人や放火を繰り返す背景には、彼女自身の壮烈で異常な生い立ちがあったのだ。

捨てた母を恋し、慕い、そして自分の真実を知ることになる。やがて、彼女は自分自身の心に追いつめられ破滅へと導かれていく。

さすが「OUT」などで女性の犯罪、心の寂しさを描いた作家桐野夏生の作品だと、感心し夢中で読んでしまった。

(文/ののこ)

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「残虐記」(新潮社)

失踪した女流作家、彼女の夫からの手紙、残された原稿「残虐記」からこの物語は始まる。小説の中の小説、こういう作品は意外と面白いと思う。

25年前、10歳の少女が男に誘拐された。薄暗いアパートに粗野で昼 と夜と違う顔をもつ若い男と女の子が一人。彼女は助けられることを期待しながら1年監禁生活を送る。

その被害者の女の子が実は自分だとその作品には記してあった。彼女は一体どこへ消えたのか? また若い男と少女は監禁間の心の変化は? そして真実はどこにあるのか。

(文/ののこ)

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